菅野 香織さんの留学体験 Class of 2004
【略歴】
大学卒業卒業後、エネルギー系事業会社に入社。経営計画、事業開発、子会社管理を担当。
2002年、UCLA Anderson School留学。
2004年、同校卒業後、監査法人系アドバイザリー会社に入社、現在に至る
【留学を目指したきっかけとUCLAを選択した理由】
社費派遣での留学が決まり、MBAを目指すことになった頃は、経営企画部で事業戦略策定や新規事業開発を担当していました。帰国後も事業開発に携わりたいと思っていたため、アントレプレナーシップのカリキュラムが強い学校を選び、受験しました。最終的にUCLAに決めた大きな理由は、キャンパスでお会いした在校生の先輩方がとても印象的だったからです。皆さんがとてもいきいきと学生生活を楽しんでいて、自分たちの学校が本当に大好きなことを強く感じました。そして、自分もこの学校のコミュニティに入ってみたい、と思いました。“人のアンダーソン”と言われるアンダーソンのclose knitなコミュニティは、今振り返ってみても、私の選択が間違っていなかったことを確信させる、私の肌に合ったものだったと思います。もし、これを読んでいる皆さんが、留学自体や進学先を迷っているようであれば、ぜひキャンパスビジットをすることをお勧めします。自分が留学する学校とは、卒業後も一生付き合いが続くことになります。自分の目や耳で学校の雰囲気を体感し、「ここに行きたい」と思える学校を探すための時間や労力を費やす価値があります。本当は「ぜひアンダーソンへ」と言いたいところですが、敢えて申し上げるとすれば、「自分に一番フィットする学校」に出会い、そこで有意義な学生生活を過ごして頂くことが、皆さんにとって一生の貴重な財産になるのではないかと思います。時間等の関係でキャンパスビジットが難しいようであれば、ぜひたくさんの在校生や卒業生と会って話を聞いてみて下さい。
【UCLA時代と今のキャリア】
今振り返るUCLAの2年間は、自分でも苦笑してしまうほど、ほぼ勉強ばかりの毎日でした。学期間の休暇が唯一羽根を伸ばして旅行やビーチ、素敵なレストランを楽しめる期間でした。要領よく宿題や予習をこなし、LA生活を満喫している同級生をとてもうらやましく思いながら、図書館で週末を過ごしていました。振り返ってみると、私ももう少し効率的に勉強ができたのでは、とも思いますが、今となっては、勉強漬けの毎日も良い思い出です。
私は、社費派遣での留学が決まっていたものの、結局、渡米直前に会社を辞めて私費留学することに変更しました。そのため、想定していなかった就職活動を入学直後から始めなければならないことになりました。キャリアチェンジを考えている場合、サマーインターンの就職活動は非常に重要です。特に、日本に一時帰国をしてサマーインターンをしようとした場合、入学1年目の秋から就職活動が始まり、勉強との両立が非常にきつくなりますので注意が必要です。
私は卒業後、リスクマネジメント領域でのアドバイザリー会社に就職し、今に至っています。これは、留学前の(どちらかと言うと失敗ばかりの)事業開発の経験をビジネススクール時代に分析し、リスクマネジメントに関心を持ったことに始まります。非常にニッチな領域ですので、入社後に習得しなければならなかった専門知識も多く、ビジネススクールで学んだ知識をそのまま活用できるものではありませんでした。とは言っても、覚えたフレームワークを活用して分析・整理したり、定量・定性的な分析結果から優先順位を付けて課題に取り組むといった、ビジネススクールにおける日々の“トレーニング”で培ったマインドセットなどは、自分の貴重なfoundationになっていると思います。
【予想していなかった財産】
留学前にアンダーソンに期待していたこと、例えば、アカデミックな知識やケーススタディ、クラブ活動、同級生とのネットワークなどは、ある程度叶えられたと思っています。予想していなかったにもかかわらず、今の私にとって非常に貴重な財産となっているのは、日本におけるUCLA全体の同窓会のネットワークです。UCLA全体となると、卒業学部もばらばらですので、さまざまな職業でそれぞれ活躍されている方も多く、そのような方々とお会いする機会は、非常に貴重です。私は数年前から、UCLA日本同窓会の役員をやっており、各種イベントの企画に関与しています。年次総会やクリスマスパーティといったネットワーキングの場の設定、小旅行やヨットクルージング、ワインティスティングなどと言った趣味の活動、パネルディスカッションやセミナーの開催等、ほぼ毎月のように開催される各種イベントの企画を通じて、たくさんの素晴らしい方と出会ったり一緒に働いたりする機会があります。他の役員の方々も多忙な中、ボランティアベースで同窓会事務局およびイベントを企画・運営していくため、仕事では経験しない苦労もありますが、それに余りあるベネフィットを得ることができます。
MBAの方々は、ネットワーキングが元々好きな方が多いため、アンダーソン関連のイベントも数多く開催され、世代を超えて卒業生がたくさん集まります。また、同時期に他の米国のビジネススクールに留学していた方とのネットワーキングも珍しくはありません。このようなネットワークに加え、UCLA全体の同窓会ネットワークの向上に貢献できることは光栄なことであり、これからも同窓会員を増やすべく頑張りたいと思っています。
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